2013年6月27日木曜日

プロデュースというお仕事(リビング・エディション誕生秘話)その2


新店舗を出す。

結構なことじゃんね。

お店が増えて、売り上げ上がって、

わーい!!

って思うよね。

でも、実際はそんな簡単なことじゃ
ない。

僕らお店をやっている人間はこう考えます。

一ヶ月に〜〜万円売れたとして、

粗利益が〜〜万円(☜伏せますね、一応)

そこから人件費、家賃、広告費、あとあれもこれも全部引いて…。

残りが〜〜か。

うーん、やる価値あるかなー。

とか、

残らないじゃん!

とか。

(丸儲けじゃん…ってのは正直に言って、ほとんどないです)

アパレルもインテリアもその辺は似ていると思うな。

今回の場合。インテリアショップのみなさんをご誘致するにあたって、分かり易かったのは、僕自身がインテリアショップのオーナーなので、利益想定が同じ目線でできる立場にいたという点でした。

結論としては、

出店する意味は、

悲観的に見てトントン。

楽観的に見て出店すべき。

うーん。

ルーキーSHOPならいざ知らず。誘おうとしているのは、僕の会社より格上の先輩のブランドばかり。明らかにトントンのフェーズに乗ってくれるのかな?や、無理だろうな 。西武側もこれ以上条件的に譲歩はできないだろうし…。

迷っている内に時間が過ぎて行きました。


某月某日
中目黒のとあるお寿司屋さん。

1人カウンターで飲んでいると、
「暗い顔だねー」
そこの女将さんに声をかけられた。
「どうした?」

春真っ盛り。目黒川は満開の桜。それを見物にやって来るお客さんでごった返していた。

「百貨店への出店を迷ってるんだ」

プロデュース云々って言うと話が長くなりそうだったから、そんな風に答えた。

大体1人で飲んでいる時は人に声をかけてもらいたくないタイプだから、この時もなんで答えたかが自分自身不思議だった。

女将さんの目がキラーンと光った。

いつもウンともスンとも云わない常連客がなにがしかを答えたのだ。しかも心の迷い的なことを!

「意味があるかないかってこと?」

「まあ、そんなとこ」

「お酒一合!常温で!豪快ね!(お酒の名前)」

大きな声で(僕のオーダーを勝手に)カウンターに注文しながら、当人にはヒソヒソ声で、

「意味より意義よぅー」

と言ってパタパタ去って行った。

!!!

バチーン!

って来た。

意義…だと…??

僕らインテリアショップは傾向として言えば、儲けるためにを100%にして仕事をしていない。多くのオーナーは、自分たちが存在する意義を(家具を通して)世の中に問いかけるという意識でお店を経営してるのだ。

意味なんていいじゃん。

意義があるかないかだろう?

それなら、

先輩オーナーたちに電話できるぞ。

そう思った。

(あ、ちなみに、中目黒のお寿司屋さんの名前は「いろは寿司」です)

つづく。






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