2012年12月26日水曜日

魔法の薬


なんで会社を大きくしたいんですか?

なんでそんなに急ぐんですか?

ってよく聞かれます。

なんでだろ。

だってお店が増えれば増えるほど辛くなるんだ。

プライベートなんてなくなるし。

でも僕はその問いかけに対して答えを持っています。

こんなイメージ。

例えば君が癌の特効薬を持っていたとします。

どんな末期癌でもシュッと治ってしまうし、

癌じゃない人にも将来絶対予防の効果をもたらす魔法の薬だ。

その注射、誰に打ちますか?

夫、妻、兄弟、両親?

恋人、友達、同僚?

そりゃ打ちますよね。みんな幸せになります。

で、次に。

君がその薬を無限に持ってたらどうします?

渋谷のスクランブルで知らない人全員に声をかけますか?

たぶん僕らはそうするでしょう。

僕は世界中の人にそれをギフトして廻りたい。

僕らは家具をデザインして作って販売していますけど、

その一つ一つが誰かを幸せにしていると信じています。

癌の特効薬に比べると、その程度は全然見劣りするかもしれません。

でも、そう願って毎日仕事をしています。

だから、あまねくこの世のすべての人たちに僕らの家具を使ってもらいたい。

だからお店を増やす。

生きているうちにその効果を見てみたい。

だから急ぐ。

これが僕らの答えです。

会社を大きくする事に抵抗があるって経営者の方もいますけど、

それって自分の持っているギフトに自信がないからじゃないかな。

あるいは、

自信を持とうと日々研鑽する勇気を放棄しているだけなんじゃないかな。

なんて生意気なことを思ったりします。

あ、あと。

さっき見劣りするって言いましたけど、

僕らはそれを良しとしているわけではありません。

今は所詮、そうかもしれないけど、

毎日毎日その程度を上げるために格闘しています。

己を知れって、

とある下山思想の方に言われたこともあります。

その道は終わりのない倍々ゲームだぞって。

言葉もないです。そのとおりだから。

でもね、僕らはそれでいい。

キリマンジャロの頂近くに横たわって死んだ豹のように、

それでもその目は閉じられず頂上を見つめていた彼のように、

最後までこの山を登っていきたいと思っています。



















2012年12月7日金曜日

願い叶ってもまだ満たされないのは「生きてる」って証なんだろう


通勤ラッシュがいやだった。

小銭を数えて毎月暮らすのが嫌だった。

っていうのもあったけど、

自分の仕事能力がフルに発揮できていないのが我慢ならなかった。

心の奥に渦巻いてるデザインを形にしたかった。

そして、十分にそれができると自分自身の才能を信じてもいた。

だから10年前、故郷茅ヶ崎で独立をした。

いずれ青山に自分の店を作る。

この夢は一生かかっても実現すると固く決心をした。

ところが、

たった2年でその夢は叶ってしまった。

大事な仲間たちの奮闘。応援してくれたメーカー。

僕らの作品を認めてくれたお客様のおかげで。

いや、一番の成功要因は幸運か。

数々の偶然。

目白押しの幸運ラッシュに何度も助けられた。

いずれにせよ、

一生の夢が叶った後。

僕は目標を見失って途方に暮れた。

それでも会社は俄然大きくなっていく。

大義名分としての「次の目標」は何度も掲げた。

そして、それをクリアしても来た。

店舗数は14を越え、セカンドブランドは有名百貨店に軒を連ねている。

当時からしたら信じられない。そんなこと想像すらできなかった。

でも裏腹に、気持ちはどんどん迷い道に入り込んで行く。

一生の夢、叶いし後。

それでも生きて呼吸をしている自分。

それはひどく辛いことだ。

でも最近、

ついに僕はようやく一つの大きな夢を持つことができた。

単なる「次の目標」ではない。紛うことなき「次の夢」。

もう僕の夢ですらない。みんなの夢だ。

それを見つけて消化して同化させるまで8年もかかったよ。

でもこの8年で獲得したものは、

きっと新しい夢の豊かな土壌になってくれるんだろう。

特に・・・

僕らの作品を使ってくれているお客様へ。

僕らは大資本のインテリアショップとは違います。

いつも迷って、立ち止まって、

それでも前に一歩でも進もうともがいている者たちです。

だけど、だからこそ日本人が誰も行き着けなかった地点まで、

このブランドを育てることができるような気がするんです。

僕らはもっと先まで、もっと遠くまで行きますから。

どうぞ見守っていてください。




















2012年11月8日木曜日

未来の人脈作り


社会人になってけっこう経つのに、いつまでも学生の仲間うちで集まって飲んでる子たちがいます。

そういう飲みは、大抵仕事の話にならず、昔の懐かしい話や今その場所にいない仲間内の噂話に終始します。

僕は知っています。それを冷ややかに観察しつつ、夜ごと、まったく違う人脈作りに精を出している、彼らの同世代がいることを。

彼らは薄々分かっています。

その積み重ねが後に大きな差になるって。

「そんな時間があるなら、できれば社外の異業種、少なくとも社内異部署の人間と飲め。同窓会なんて10年に一回で充分だ。そう言う所にはカスしか集まってないぞ」

僕は20代の頃、当時日刊ゲンダイの編集長だった父にそう言われて、

「うっせー」

と言い返した事があります。

でも、それははっきり言って事実です。

この年になって本気で確信しています。

若い頃の仕事は激務ですよね。残った僅かな自由時間だもん、そりゃ、何したって勝手です。

でも、一生仕事をしていくなら、20代にしかできない未来の人脈作りを、今からしようよ。




なーんて言ってみた。

おじさんだね。

おじさんだけど。




あ、ちなみに、そういうコミュ作りは待ってたって駄目ですよ?

自分から積極的に誘いましょう。

がんばれ、若者たち!!!














2012年9月20日木曜日

POLIS新色の噂


ブルーグレーやグリーングレーが好きです。

いや…色の話。

POLISの白シリーズにこの二色を追加してみようかな…。

2012年9月18日火曜日

アパレル界のカリスマ

以前、ユナイテッドアローズの重松さんと生LIVEで対談した時の話。


話す内容の順番を事前に合わせておく

いわばお約束のネタ合わせがあって、

割と細かく打合せをして、本番に臨んだんだけど、

僕は密かに台本にはない問いかけを用意していた。




そして、対談が終わりかけの時、



「U.A.は以前、家具の販売を試みていましたが、最近トーンダウンしているように思います。

ライフスタイルショップを追求していく以上、アパレルとインテリアはどこかで融合をしなければいけないと思うのですが、

僕が知る限り、BEAMSにしてもBAY.にしても確かにうまく行っていないような気がします。

それでも、今後この2業界の融合を推進する意義があるとお考えでしょうか?」



と投げかけてみた。

ゲリラ・クエスチョンだ。

少しは慌てるかな?


しかし・・・。

重松さんは僕をチラッと見たあと、よどみなく、簡潔に

こう言った。



「みんなで続けましょう」



(自分たちが)続けるでもなく、続けたいでもなく、

みんなで続けましょう・・・。

僕たちインテリアショップ側も包み込む、高らかな宣言だった。

それを聞いて、

ああ、この人は利己的に動いていないんだな。

大きいな。

そう思って感動した覚えがあります。








2012年9月4日火曜日

未来のテーブル

天板がモニターになるテーブルを開発中!売れる売れないじゃなくて…。

未来をね、作りたいんだよ。

2012年7月31日火曜日

恋と愛の違い


あなたは一体、私に何をしてくれるのだろう。

あなたに一体、私は何をしてあげられるのだろう。

そんなわずかな違い。

「あなた」が「恋人」でも「会社」でも同じこと。

恋にとどまらず、恐れることなく、

我欲を犠牲の祭壇に差し出せる者のみが、

愛を得、

その者にのみ、

幸いは降る。