AREA[エリア]POLIS[ポリス]SOFAS[ソファーズ]roche bobois[ロッシュボボア]などのインテリアブランドを展開するCROWN Co.の代表(野田豪)が日々考えるインテリア業界のあれこれや私小説をお届けします。
2015年4月1日水曜日
2015年の新作もフルシリーズでいきます。
2015年の新作の用意を始めています。
その数30点(たいへんだ)
2014年のテーマは「SIN(罪)」でした。
共通ビジュアルとしてツノ(角・尖ったもの)にフォーカスし、ゲーテの「ファウスト」を下敷きに一つのコンセプトシリーズを作り上げました。
音楽の世界では、
ビートルズのサージェントやクイーンのオペラ座の夜、デビッドボウイのジギー。邦楽で言えばイエモンのジャガー、フリッパーズgのヘッド博士、バンプのリビングデッドなど数多くあるコンセプトアルバム。あるテーマのプロットに則って多数の作品を作り、一つの世界観(story)としてまとめあげるという手法です。
本来、家具の商品ラインナップでコンセプトアルバムの世界観を実現するのはなかなか難しいのですが、カタログという要素を加えることで、なかなか堅牢なコンセプトワールドが作れたのじゃないかと思っています。
AREAというブランドはいくつかのシリーズを持っています。
Full シリーズ
「A」
AシリーズはAREA作品の根幹となるシリーズで、シンプルの中に眠る遺跡的な要素のイメージです。F.L.ライトの影響を受けています。チェアA-1などはその典型です。当時、南米文化の本をめくりながらまとめた記憶があります。AはAREAの「A」です。その後、AシリーズはAREAの基本ラインとして発展して行きます。
「RIPE」
これは、豊かなボリュームというコンセプトのもとに作られたシリーズです。アウトラインはシンプル、ディテールにボリュームをもたせるというコンセプトです。ちなみにライプとは女性の乳房の豊かさを示す単語です。バックグラウンドにはジャコビアンを据えているため、どことなく英国の匂いがします。
「VANITY」
ヴァニティとは虚栄心やうぬぼれという意味ですが、金属や磨きの技術を多用したキラキラした家具シリーズです。ただひたすら冷たくカッコいいものというコンセプトです。ミラノ公国の秘蔵家具にインスパイアされています。このシリーズは割と伸びが良くて、商品点数が一番多いですね。
「SIN」
罪という名の家具シリーズ。基本をシェーカーに置いていますが、バロックやゴシックまで遡った様式美を現代東京に透過アレンジさせています。尖塔の挑戦的な美しさは神に対する人間の意地のように感じます。僕はあれは恭順には見えないな。
Part シリーズ
「PACIFIC」
湘南地方のびのびとした空気感。
「CIRCUS」
かつて持っていたオリジナル雑貨のシリーズ。いずれ復活させたいです。
「GRASP」
掴むという基本コンセプトを建築美と融合させたデザイン。
「OPERA」
華美と一夜の刹那をコンセプトに開発したシリーズ。請け負ってくれていた工房が事業を縮小したため、今はほとんどレギユラー落ちしてしまっています。
カタログは商品カテゴリー別になっていますので、上記のようなシリーズ別でも見ていただくと嬉しいです。
今年2015はFull シリーズをまとめようと思っています。僕らに取っては4枚目のフルフルバムということになります。僕に取って4枚目といえば「オペラ座の夜」です。この時点ですごく肩に力がかかっていますが。
「エロス&バイオレンス」
この辺りがキーワードになると思いますがどのように落とし込むかは、これから考えて行きます。
また、今年は社外デザイナーの方々ともタッグを組みます。
そのあたりもぜひお楽しみに。
カタログもボリュームUPしますよ。
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